Prehistoriclifemanの日記

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【古生物紹介】ユーステノプテロン (エウステノプテロン)

今回は、ユーステノプテロン(エウステノプテロン)のご紹介です。

 

基本情報
名前:ユーステノプテロン(エウステノプテロン)
学名:Eusthenopteron
分類:肉鰭綱オステオレピス上目ユーステノプテロン科
時代:デボン紀
体長:30~120cm
食性:肉食(魚食)

 

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ユーステノプテロン(エウステノプテロン)全身化石レプリカ(国立科学博物館)

ユーステノプテロンは、デボン紀に生息した魚類です。

大きいものは1メートルを超える大型魚類でした。

名前の由来は「頑丈なヒレ」です。
"ユーステノ"=頑丈

"プテロン"=ヒレ

ユーステノプテロンヒレには7本の骨が通っています。

一般的な魚類のヒレよりも固く、水草のような障害物をかき分けて進み獲物を探していました。

ヒレの目的が多様化していくことで強化され、その後の進化に大きな影響を与えたと言えます。

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ユーステノプテロン(エウステノプテロン)全身実物化石(国立科学博物館)

 また、ユーステノプテロンのもう一つの特徴として、肺による呼吸が挙げられます。

多くの魚類は、肺を持っておりません。

その為、酸素の溶け込んだ水を口から取り入れて酸素を吸収し、取り込んだ水に二酸化炭素を溶け込ませてエラから排出するという方法で呼吸を行っています。

しかし、肺を持つ"肺魚"と呼ばれる魚類は、エラを使わずに肺呼吸を行うことができます。

この肺呼吸は、陸上生活には欠かせない機能です。

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ユーステノプテロン(エウステノプテロン)全身実物化石(群馬県立自然史博物館)

こういった機能をもったユーステノプテロンは、その後陸上へと上がり生活する種へと進化していくことになります。

四肢生物の祖先とされている由縁です。

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ユーステノプテロン(エウステノプテロン)不可動型復元模型(茨城県立自然史博物館)

古生物の進化に重要な意味をもたらしたユーステノプテロン

様々な博物館でその姿を見ることができます。

 

動画もご覧ください。