今回は、国立科学博物館で開催されている企画展「解き明かされる地球と生命の歴史 化学層序と年代測定」をご紹介します。
イベント概要ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
イベント名:企画展「解き明かされる地球と生命の歴史 化学層序と年代測定 」
開催期間:2022年9月27日~12月4日
開催場所:国立科学博物館
主催者:国立科学博物館
料金:一般・大学生630円(常設展入館料のみ)
目玉展示:ホホジロザメの歯が刺さったシマジリクジラの頭骨化石
開催期間は2022年9月27日~12月4日です。
現在、国立科学博物館では、以前ご紹介した「化石ハンター展」を開催中です。
「化石ハンター展」は2022年10月10日までと、もう少しで終わってしまいますが、見に行かれる方はこちらの「解き明かされる地球と生命の歴史 化学層序と年代測定」も一緒に見学してみて頂くことをお勧めします!
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さて、化石ハンター展などの特別展をご覧になられる方は、特別展専用の入場口を利用しますが、常設展示や企画展のみご覧になられる方は、通常の日本館の入場口を利用してください。
今回の「解き明かされる地球と生命の歴史 化学層序と年代測定」は企画展ですので、通常の入場口を利用します。
また、常設展、企画展、特別展全てが事前予約制です。
必ず事前予約を行った上で訪問してください。
今回の企画展の会場は、地球館の1階奥にあるオープンスペースです。
ここが、かなり見つけにくい!
この企画展を目的として来館されたのでないと、気付かない可能性があります。
1階の常設展示スペースを通り過ぎて、奥へ奥へと進んでください。
最奥がオープンスペースになっています。
次のような風景が見えてきたら、会場は近いです!
着きました!
企画展「解き明かされる地球と生命の歴史 化学層序と年代測定 」の会場です。
オープンスペースは細長く、こぢんまりしています。
壁に沿ってパネルと化石などが展示されています。
開館してすぐに行ったためか、見つけにくい影響か、着いた時には私一人でした。
超ラッキーです♪
本企画展は、分析装置を紹介する1から哺乳類の地域絶命を紹介する7までの展示で構成されています。
説明用のパネルと実物の化石や分析器具の展示で分析の方法やこれまでの成果が解説されています。
初めに質量分析装置・器具や分析のメカニズム、方法などが紹介されています。
本企画展のテーマそのものと言えます。
これらを用いて、地質の年代や当時の環境などを推定しているのですね。
パネルの説明がとても分かりやすいです!
化石を見ていきましょう。
アンモナイトの化石が多数展示されていました。
これらのアンモナイトは、"アンモナイトの時空分布を調べる"という研究紹介の一環として展示されています。
こちらのアンモナイトは、アマポンデラ・アマポンデンゼです。
このアンモナイトがサントニアン期にはヨーロッパや北アメリカ、南アフリカ等に広く分布していたものの、カンパニアン期には北海道のみ分布するようになったと説明されていました。
他にもアンモナイトが複数展示されていましたので、その中から一部をご紹介します。
ディディモセラスです。
バネのような形をした異常巻アンモナイトですね。
プラビトセラスです。
へその部分は正常巻のようですが、開口部付近で逆方向にグッと曲がっているのが特徴的ですね。
ゴードリセラスです。
非常に細かい肋が並んでいるのが分かりますね。
続いて、本企画展最大の化石展示です。
シマジリクジラの頭骨化石です。
この左下の部分に白い矢印が付いています。
これがホホジロザメの歯なんだそうです。
矢印がないと見過ごしてしまいそうですが、こういったものを発見し解析していくのが研究者の方々のプロの仕事なのですね。
このシマジリクジラをホホジロザメに襲われ、頭部に歯が残ったようです。
このホホジロザメの歯を分析して生息していた時代を推定したそうです。
パレオパラドキシアの大髄骨です。
束柱類の代表格ですね。
こちらは解析により種の特定に至った化石だそうです。
こちらはユビナガコウモリの化石です。
すでに絶滅していたとされる島で発見されたそうです。
しかし、解析の結果、島で人間と共存していた期間があることが分かったそうですよ!
今回の企画展では、地質や化石の解析にさまざまな技術が活用されていることを学ぶことができました。
今後、こういった技術がさらに発達していけば、さらに古生物たちの研究が進んでいくに違いありませんね!
とても勉強になる企画展でした!
動画もご覧ください。