Prehistoriclifemanの日記

このブログでは、恐竜やディメトロドンなどの単弓類、パレオパラドキシアなどの束柱類、メガロドンなどの大型水生生物、マンモスなど、様々な古生物動画をアップします。 古生物と会えるスポットに訪問したり、化石発掘や古生物・恐竜イベントに参加したりします。 一緒に古生物の世界を楽しみましょう♪

【古生物イベント】恐竜博2023 (国立科学博物館)

今回は、国立科学博物館で開催されている特別展「恐竜博2023」をご紹介します。

恐竜博2023の主役 ズールとゴルゴサウルスの戦い!

イベント概要ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

イベント名:恐竜博2023

開催期間:①2023年3月14日~6月18日

     ②2023年7月7日~9月24日

開催場所:①国立科学博物館

     ②大阪市立自然史博物館

主催者:①国立科学博物館NHKNHKプロモーション、朝日新聞社

    ②大阪市立自然史博物館NHK大阪放送局NHKエンタープライズ近畿、朝日新聞社

料金:①当日券:一般・大学生2200円、小中高生600円

   ②当日券:一般1800円、大学・高校生1500円、中・小学生700円

目玉展示:マイプ及びズールの実物化石

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

やって参りました、上野駅前。

色々な観光スポットのある上野ですが、私の中で上野といえば古生物なんですね。

上野駅

上野恩賜公園の中を通り抜けて国立科学博物館へ向かいます。

ここにイベントのポスターがあるのも定番ですな~。

公園内のポスター※恐竜博2023(国立科学博物館)

恐竜博といえば夏のイベントの印象がありましたが、今回は春開催です!

実は恐竜博2023は、国立科学博物館大阪市立自然史博物館の2つの会場で開催されます。

博物館前 ※恐竜博2023(国立科学博物館)

特別展会場への入場は、特別展示用の入口を利用します。

常設展示用の入口とは別ですが、かなり分かりやすく案内されていますので間違えることはないでしょう。

事前予約が推奨されていますが、この入口でチケットを見せますので準備しておきましょう。

特別展入口 ※恐竜博2023(国立科学博物館)

特別展券売所です。

チケットを購入されていない方はこちらで購入できます。

ただし、当日券の販売も多少はあるものの、混雑具合によって入場できない可能性もあるので、事前に日時指定予約を行うことをお勧めします。

チケットが必要ない(無料対象)の未就学児のお子さんも、日時指定予約も行うようにしましょう。

チケット販売所 ※恐竜博2023(国立科学博物館)

開場入口前の大型ポスターです。

今回の主役であるズールとゴルゴサウルスが戦っていますね~。

ポスター ※恐竜博2023(国立科学博物館)

会場へはエスカレーター下っていきます。

こちらもいつも通りですね。

会場へ向かうエスカレーター ※恐竜博2023(国立科学博物館)

入場しました~!

入場してすぐに、ズールの影が動く演出があります。

背景は、ズールのゴツゴツした皮骨です。

音声ガイドをレンタルした方はここから早速スタートです!

動くズールの影 ※恐竜博2023(国立科学博物館)

今回の恐竜博2023は"攻守"をコンセプトに、第1章から第5章の5つの章で構成されています。

第1章は"装盾類の進化"です。

"守り"を強化した装盾類の恐竜たちが多数紹介されています。

第1章 装盾類の進化 ※恐竜博2023(国立科学博物館)

まずは恐竜の系統図です。

三畳紀の恐竜誕生からどのように恐竜が進化していったのかを紹介しています。

特に今回展示されている恐竜たちが網羅されるように記載されています。

第1章 系統図 ※恐竜博2023(国立科学博物館)

さぁ、いよいよ恐竜の登場です。

まずは恐竜が誕生した三畳紀の小型恐竜たちです。

恐竜は、ここから多様化していったんですね。

第1章 初期の恐竜3種 ※恐竜博2023(国立科学博物館)

まずはアシリサウルスです。

恐竜のようで、恐竜ではありません。

恐竜に非常に近縁で今後恐竜に分類される可能性があると紹介されていました。

第1章 アシリサウルス全身骨格レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

エオドロマエウスです。

小さいながら鋭い歯を持っています。

恐竜誕生初期の肉食獣脚類ですね。

第1章 エオドロマエウス全身骨格レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

ヘテロドントサウルスです。

こちらは三畳紀に登場した最古級の小型鳥盤類です。

切歯、犬歯、臼歯と異なる歯を持ちます。

第1章 ヘトロドントサウルス全身骨格レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

今回の主役であるズールへと繋がる装盾類の展示に移っていきます。

こちらはスクテロサウルスです。

とっても尾の長い最初期の装盾類です。

第1章 スクテロサウルス全身骨格レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

とってもインパクトのあった装盾類がこちら!

スケリドサウルスです。

第1章 スケリドサウルス全身骨格レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

多めからでもゴツゴツしているのが分かりますが、近付いて見てみると皮骨の一つひとつをじっくり見ることができます。

全身が皮骨で覆われています。

進化の中で"守り"が強化されてきていますね~。

第1章 スケリドサウルス全身骨格レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

こんな巨大な展示もありました。

プエルタサウルスの全身骨格イラストです。

イラストの中で2ヶ所赤く色付いているのが分かると思います。

第1章 プエルタサウルス化石発見部位紹介イラスト ※恐竜博2023(国立科学博物館)

この赤い部位は、発見された2つの化石を表しています。

第1章 プエルタサウルス化石発見部位紹介イラスト ※恐竜博2023(国立科学博物館)

その2つの化石も展示されています。

2つとも展示されていますが、その大きさに驚かされます!

第1章 プエルタサウルス一部化石レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

第1章 プエルタサウルス一部化石レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

プエルタサウルスの展示を挟んで装盾類の展示に戻ります。

ここからは大型の全身骨格が続きます。

こちらはヘスペロサウルスです。

皮骨が背の板骨や尾のトゲになったんですね。

福井県立恐竜博物館から出張で展示されていました。

第1章 ヘスペロサウルス全身骨格レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

アニマンタルクスです。

肩の尖った突起が特徴的ですね。

一方で尾にはアンキロサウルスのようなこん棒は持っていません。

こちらも福井県立恐竜博物館からの出張です。

第1章 アニマンタルクス全身骨格レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

タラルルスです。

頭頂部に小さな突起を持っています。

また、アニマンタルクスと異なり、尾に小さいながらこん棒を持っています。

こちらも福井県立恐竜博物館からの出張です。

2022年の化石ハンター展にもいましたね!

第1章 タラルルス全身骨格レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

第2章は"鎧竜ズールのすべて"です。

主役が登場する章です。

第2章 鎧竜ズールのすべて ※恐竜博2023(国立科学博物館)

早速姿を現したのが、ズールの頭骨です。

なんと実物なんです!

当時の顔がそのまま残っているかのように状態がいいです!

ズールは、映画「ゴーストバスターズ」の門の神「ズール」に似ていることから名付けられたそうです。

確かに雰囲気あります。

ズールは、カナダのロイヤルオンタリオ博物館からの出張です!

第2章 ズール実物頭骨化石※恐竜博2023(国立科学博物館)

頭骨を見た後は、広いフロアにズールのイラストとレプリカ、頭部から尾にかけての実物を含めた化石が展示されています。

第2章 ズール展示会場 ※恐竜博2023(国立科学博物館)

こちらはズールの硬い皮骨の反対側のレプリカです。

発掘当時はこちら側から削っていて、後からトゲトゲの皮骨が裏側にあることが分かり、こちら側を型取りしてレプリカを作ったようですよ。

あのトゲトゲの体の中は、こういった構造になっているのですね。

第2章 ズール体骨格産状レプリカ ※恐竜博2023(国立科学博物館)

こちらはズールの尾です。

なんと本物です。

こん棒はとっても太いですね!

第2章 ズール実物尾化石※恐竜博2023(国立科学博物館)

第2章 ズール実物尾化石※恐竜博2023(国立科学博物館)

ズールの体骨格です。

恐竜博2023の初期のポスターに、このトゲトゲした体骨格のアップが載っていましたね。

とても頑丈そうで"守り"を極めた体のようです。

この特別展を象徴するような実物化石です。

骨が見つかることは多々ありますが、ズールのこの化石は当時の姿をそのまま残しているようで感動的です!

第2章 ズール実物体骨格化石※恐竜博2023(国立科学博物館)

ズールの頭骨と首の鎧です。

頭骨は、実物が先に展示されていましたね。

中央の首の鎧のみ実物です。

生物の弱点になりがちな首も鎧で覆われて強化されていたのですね。

これは鉄壁の守りだ!

第2章 ズール実物・レプリカ頭骨※恐竜博2023(国立科学博物館)

ズールとゴルゴサウルスの対決を表現した全身骨格展示です。

ゴルゴサウルスの後肢にはズールのこん棒で攻撃されたものと考えられるキズの治癒痕が見つかっているそうです。

このような戦いが繰り広げられていたのでしょうか?

ちなみに、今回展示されているズールの正式名称はズール・クルリヴァスタトルです。

クルリが脛(すね)、ヴァスタトルが破壊者を意味しています。

つまり、脛の破壊者ですね。

第2章 ズール・ゴルゴサウルス全身骨格レプリカ※恐竜博2023(国立科学博物館)

この全身骨格には光と影の演出があります。

後方で光に照らされたズールの尾の影が左右に動き、隣のゴルゴサウルスを攻撃するのです。

見学された際にはお見逃しなく!

第2章 ズール・ゴルゴサウルス全身骨格レプリカ※恐竜博2023(国立科学博物館)

その隣にはゴルゴサウルスの頭骨が展示されています。

こちらも実物です。

こんなに大きく鋭い歯を持ったゴルゴサウルスでも反撃されることがあったのですね。

第2章 ゴルゴサウルス実物頭骨化石※恐竜博2023(国立科学博物館)

第2章にはズールとゴルゴサウルス以外にも恐竜がいました。

こちらはケラトプス科の実物化石です。

第2章 ケラトプス科実物化石※恐竜博2023(国立科学博物館)

こちらが復元した全身骨格です。

現在、国立科学博物館で研究中だそうですが、新種の可能性もあるそうですよ!

第2章 ケラトプス科全身骨格レプリカ※恐竜博2023(国立科学博物館)

テスケロサウルスです。

実物の頭骨化石です。

歯は多数見つかっているものの、頭骨は珍しいそうです。

第2章 テスケロサウルス実物頭骨化石※恐竜博2023(国立科学博物館)

第3章は"北半球における獣脚類の進化"です。

第3章 北半球における獣脚類の進化※恐竜博2023(国立科学博物館)

この章は、何と言ってもこの2体のティラノサウルス

タイソンとスコッティです。

2体が並ぶなんて、凄すぎる!

第3章 ティラノサウルス タイソン&スコッティ 全身骨格※恐竜博2023(国立科学博物館)

会場を進んでいくと先に見えてくるのがタイソンです。

実物化石を含んだ全身骨格なのです!

第3章 ティラノサウルス タイソン 実物含む全身骨格※恐竜博2023(国立科学博物館)

このタイソンは、右上腕骨に咬み痕があると紹介されています。

この咬み痕は他のティラノサウルスに後ろから咬まれた痕だと考えられているそうです。

ティラノサウルス同士で争うこともあったのですね。

第3章 ティラノサウルス タイソン 実物含む全身骨格※恐竜博2023(国立科学博物館)

一方、こちらがスコッティです。

とにかくでかい!

とにかく大きくて迫力抜群です!

むかわ町穂別博物館からの出張です。

ちなみに、スコッティは国立科学博物館の会場での展示のみで、大阪市立自然史博物館の恐竜博2023では展示されないそうです。

第3章 ティラノサウルス スコッティ 全身骨格レプリカ※恐竜博2023(国立科学博物館)

巨大なティラノサウルスから小型獣脚類の展示へ移ります。

スキピオニクスです。

軟組織まで残った貴重な化石です。

幼体と考えられているそうです。

第3章 スキピオニクス実物化石※恐竜博2023(国立科学博物館)

第4章は"南半球における獣脚類の進化"です。

大型モニターによる恐竜たちの"攻守"を見られる動画が流れていますが、撮影禁止ですので是非とも見に行って頂きたいと思います。

第4章 南半球における獣脚類の進化※恐竜博2023(国立科学博物館)

カルノタウルスです。

ティラノサウルスと異なり、状態をグッと起こしていて体高がとっても高く感じます。

やはり前肢の小ささが特徴的ですね!

第4章 カルノタウルス全身骨格レプリカ※恐竜博2023(国立科学博物館)

フクイラプトルです。

恐竜博に登場するとは思っていませんでした。

もちろん、福井県立恐竜博物館からの出張組です。

カルノタウルスとメガラプトルに挟まれているので小柄に見えますが、日本を代表するカッコいい獣脚類です!

第4章 フクイラプトル全身骨格レプリカ※恐竜博2023(国立科学博物館)

メガラプトルです。

南半球を代表する獣脚類としての登場です。

カギ爪が立派ですね!

第4章 メガラプトル全身骨格レプリカ※恐竜博2023(国立科学博物館)

もう一つ主役、マイプの実物化石(ホロタイプ)です。

最大種のメガラプトル類です。

今後、さらに発掘を続けて追加の標本を見つけた上で、全身骨格の復元が計画されているそうですよ!

第4章 マイプ ホロタイプ標本※恐竜博2023(国立科学博物館)

最後の第5章は"絶滅の最新研究"です。

第5章 絶滅の最新研究※恐竜博2023(国立科学博物館)

パネルでの研究紹介が多いこの章において、絶滅を象徴する存在として展示されていたのがドードーです。

ドードーは可愛らしい姿の一方で、どうしても絶滅というネガティブなワードが付いて回りますね。

群馬県立自然史博物館からの出張です。

第5章 ドードー全身骨格レプリカ※恐竜博2023(国立科学博物館)

なんと、ドードーの実物化石もありましたよ!

人類誕生以降もしばらく生息していた生物であるにも関わらず、今となっては実物化石が大変貴重になってしまいました。

兵庫県人と自然の博物館からの出張です。

第5章 ドードー全身骨格レプリカ※恐竜博2023(国立科学博物館)

いや~素晴らしかった!恐竜博2023!

期待を上回る素晴らしい特別展でした。

そんな中でも、やはりズールは素晴らしかった!

かつてこんな姿をした恐竜が生活していたのかと想像すると、ワクワクが止まりません!

夏には大阪でも開催されますので、皆さん是非ともズールやマイプに会いに来てください!

第2章 ズール実物体骨格化石※恐竜博2023(国立科学博物館)

動画もご覧ください。