Prehistoriclifemanの日記

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【古生物紹介】デイノニクス(Deinonychus)

今回は、デイノニクスをご紹介します。

 

基本情報ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前:デイノニクス
学名:Deinonychus
分類:竜盤目獣脚亜目ドロマエオサウルス科
時代:白亜紀前期
地域:北アメリ
体長:2.5~3.5m
食性:肉食

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デイノニクス不可動型復元模型(特別展:恐竜展2021)

1964年にアメリカの古生物学者であるジョン・オストロムによって発見されました。

 

"デイノ"=恐ろしい

"ニクス"=爪

 

アメリカのジョン・オストロムは1964年、アメリカのモンタナ州でデイノニクスの化石を発見しました。

デイノニクスの化石には現代の鳥類と類似した特徴が多数あることを発見しました

そして、ジョン・オストロムは、鳥類の祖先は恐竜、特に獣脚類のコエルロサウルス類であると主張しました。

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デイノニクス全身骨格レプリカ(茨城県立自然博物館)

 

最初の化石発見以降、数多くの化石が発見されました。

時には、同時代同地域に生息していたテノントサウルスと一緒に発見されることもありました。

デイノニクスは、この自分よりも大きなテノントサウルスを獲物として捕食していたものと思われます。

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テノントサウルス・デイノニクス可動型復元模型(かつやまディノパーク)

自分よりもはるかに大きな草食恐竜を襲うには、仲間の恐竜と連携する必要があるでしょう。

また、後肢にある大きな鉤爪を使い何度も攻撃するには、高い持続力が必要となります。

これらを持つには、現生の爬虫類のような変温動物ではなく、哺乳類や鳥類と同じく恒温動物だったのではないかとオストロムは考えました。

このオストロムの発想が、恐竜ルネサンスへと発展していきました。

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テノントサウルス・デイノニクス可動型復元模型(ディノアドベンチャー名古屋)

デイノニクスは、様々な研究が行われ、その姿も変わってきています。

ジュラシックパークの頃のイメージは、下の画像のような姿ですね。

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デイノニクス不可動型復元模型(企画展:空にいどんだ勇者たち)

現在では羽毛が生えて、鳥に非常に近い姿になっています。

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デイノニクス不可動型復元模型 羽毛型(企画展:空にいどんだ勇者たち)

デイノニクスの食性については、他の切り口からも研究が進んでいます。

同じ元素でも中性子の数の違いから質量が異なる原子が存在します。

これを同位体と呼びます。

そして、非常に安定していて、壊れにくい同位体のことを安定同位体と呼びます。

※逆に不安定で壊れやすい同位体放射性同位体と呼びます。

 

この安定同位体の構成割合は、その原子が含まれる物質によって異なります。

この違いを分析することによって、デイノニクスの食生活を研究したのです。

その結果、幼いデイノニクスと成体のデイノニクスでは異なるものを食べていたことが明らかになりました。

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デイノニクス可動型復元模型(ディノアドベンチャー名古屋)

大人気のデイノニクスは、様々な場所に出現します。

恐竜のイメージを大きく変えるきっかとなった、デイノニクスを是非見に行ってみてください!

 

動画もご覧ください。