今回は、群馬県富岡市の群馬県立自然史博物館で開催中の企画展「空にいどんだ勇者たち」をご紹介します。
2020年3月に開催予定だったのですが、コロナの影響で開催が延期されていました。
6月に来場者地域を限定して開催し、7月1日より全地域を対象に開催されることとなりました。
コロナ対策として、事前に予約が必要です。
見学時間は、密を避ける試みとして常設展示と企画展示合わせて90分を目安にしています。
元々、常設展示がとても充実した博物館ですので、端から端まで見ていると時間が足りないかもしれません。
ご注意ください。
次の写真は企画展入口です。
通常であれば、企画展を直接見学することができます。
しかし、現在はコロナ対策として一方通行が徹底しており、常設展示⇒企画展示の順番に見学することになります。
さて、展示内容をご紹介します。
まず、"陸にいどんだ勇者たち"というコーナーがあります。
水中で誕生した生命が、陸地に上がった経過が紹介されています。
最古の陸上植物として化石が発見されている、クックソニアが展示されています。
この中で、ウミサソリは捕食者としての力強さを感じる展示です。
つづいて空を飛ぶ昆虫が多数紹介されています。
その代表はメガネウラです!
とっても有名な古生物昆虫です。
こちらは、メガネウラが属するオオトンボの仲間の羽(実物化石)です。
こちらは、メガネウラと同時期に生息していたムカシアミバネムシの一種、マゾタイロスです。
この展示では、マゾタイロスと表示されていましたが、メゾサイロスの方が一般的かもしれません。
こんな巨大な虫たちが空を飛んでいたなんて・・・
すごい時代もあったもんです。
続いて、ディロング(ディロン)です。
小型ですが、ティラノサウルスの祖先と考えられています。
そして、化石からは羽毛の痕跡が発見されています。
もちろん、ディロング時代が空を飛べたというわけではありませんが、恐竜が鳥へと進化していく第一歩が、この羽毛だったと考えられます。
デイノニクスの2体の復元模型が展示されていました。
いずれも茨城県立自然博物館に常設展示されていたものです。
1体は、次の写真の通り、従来の想像されていたデイノニクスの姿です。
そして、もう1体が羽毛が生えている姿です。
この模型は、極端に鳥に寄せている印象がありますが、羽毛が生えていたことはかなり有力な説になってきています。
最後のフロアには、翼竜がたくさん展示されています。
天井につるされる形で展示されている翼竜軍団は、非常に迫力があります。
天井に展示されているのは、プテラノドン、アンハングエラ、ランフォリンクス、テゥプクスアラ、タペジャラの5種8体です。
天井に飛ぶ展示物たち以外でもたくさん見どころがあります。
ご覧ください。
アンハングエラの実物化石です。
全身像がはっきりわかります。
続いて、ゲオステルンベルギアの頭部化石です。
こちらは実物化石ですが、頭部の特徴的な形状がしっかり残っています。
こんな頭の生物が空を飛んでいたんですね。
続いてランフォリンクスの実物化石です。
ランフォリンクスの展示はとても多かったです。
中でも次の写真の化石は実物で、とっても状態が良かったです。
こちらはランフォリンクスの頭部です。
レプリカですが、歯が鋭いことがよく分かります。
次の2枚の写真がプテラノドンの前肢と頭部の実物化石です。
前肢に皮膜が張って、翼の役割となっています。
他の翼竜化石と比較しても非常に大型です。
あの巨体で空を飛ぶためには、これくらいの前肢に皮膜を張った翼が必要だったということでしょう。
最後に恐竜から鳥への進化を紹介した展示です。
鳥類に非常に近いとされる恐竜:ミクロラプトルです。
この復元模型の姿から、鳥類へとかなり進化した姿だということが伝わるでしょう。
始祖鳥です。
現生の鳥類の祖先です。
いかがでしたでしょうか?
とにかく貴重な展示が多数ありました。
特に昆虫、翼竜の展示は非常に充実していました。
長い期間開催されておりますので、是非見学してみてください!
動画もご覧ください。